ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
あなたは、あの旗を掲げる覚悟があるか?
引用元:Artpedia
- ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》が単なる「革命賛歌」ではない理由
- 絵に描かれた女神や民衆、死体の意味
- ドラクロワがこの作品に込めたテーマ
- 美術史や教科書では語られない、この絵の本質的な問いかけ
- 今を生きる私たちにとって「自由」とは何か
改めて籏山 隆志(はたやまたかし)といいます。
絵描き歴30数年。
還暦超えのプロの画家っ!の画家Gさんです。
- 絵に関する悩みとか困りごと
- 乗り越えてきたこと
- お散歩スケッチで描いた絵とか見つけたモノ
などなどをお伝えします。
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ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
はじめに
この絵は、フランスの教科書、歴史の資料集、美術館の象徴としておなじみの一枚。あなたも一回は見たことがあると思います。
でも、じっくり眺めてふとこう思ったことはありませんか?
「確かに迫力あるっちゃあるけど……なんか物騒」
「女神の顔が怖い。あと何で裸?」
「理想?“死体”の方が目立つんだけど」
……その感覚、正しいです。
ドラクロワが描いたこの絵、実は「自由バンザイ!」の爽やかな絵なんかじゃありません。
むしろ、「自由とは命を差し出して得るものだ」っていう、身も蓋もない現実が横たわっています。
そんなこんなで、ツッコミを入れる前に”よくある解説”を次の章で。
ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
よくある解説
一般的にはこの絵、こう説明されます。
- 1830年の七月革命を描いた歴史画
- 真ん中の女性は“自由の女神”の擬人化、フランス共和国の象徴
- 民衆の団結と勝利の喜びを高らかに表現している
でもちょーっとお待ちを。もー一回冷静にこの画面を見てみましょう。
- 左下には斃れた兵士、血を流す市民たち
- 前に進む群衆の足元には死体が転がり、泥にまみれている
- 子どもが銃を掲げている。少年兵。希望と狂気が同居している
- でもって女神。片乳をあらわに、冷ややかな表情で“進め”と命じている
……これが、本当に“希望の絵”か?
ってな感じで、とてもじゃないが、”希望の絵”にゃ見えやせんです。んじゃ何でこういう”絵”になったのか、次の章から考察していきます。
ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
ドラクロワは観察者
ドラクロワは、画家であると同時に“時代の観察者”でした。
この絵が描かれた1830年、彼自身は武器を取って戦ったわけじゃありません。
けれど革命の熱と混乱の渦中にいた彼は、ただの美化じゃなくて、「自由を手に入れるとは、こういうことだ」って冷徹に描いたんですね。
この絵、実は当時の政府にとっては“都合が悪い”ものでした。
だから展示されたあと、すぐに倉庫送りにされ、しばらく表舞台から姿を消しています。
つまりこの絵は、政権が「刺激が強すぎる」と判断したほど、リアルで、鋭くて、真実を突いていたということ。
今でもあるよね、発表されると都合が悪い事実を政府が”隠した”とか。
事実じゃ無いことをさも事実みたいに捏造して発表するとか、ここから目を背けさせるために別のスキャンダルをでっち上げて発信するとか。
で、政権にやりたい放題させないために、”あなたならどうする”って問いがこの絵にあるのでは?
次の章で、そこんところを考察します。
ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
この絵の真意は「問われる覚悟」
さて、あらためてこの絵を見直すと、
- 中心に立つ自由の女神は、神々しいというより現実的に不気味
- 彼女は振り返らず、こちらを見ない
- 足元の死体にも目を向けない
- ただ、進め、進めと命じるだけ
てな感じですがこれは、我々への問いでもある。
「あなたは自由を求めるか?では、そのために何を差し出せるか?」
ドラクロワが描いた“自由”は、ふわふわした理念なんかじゃありません。
血の匂いの中で、迷いながら進む民衆の姿。自由ってのは与えられるものじゃなく、奪い取るもの――それがこの絵の本質です。
「自由を」ってほどのもんじゃないけど、いるんだよね、「な~ぁ、何かいいことないか?」とか「何か面白いことなぁい?」てなことを他者依存的にほざく輩が。
そんなやつに言いたい「アホかあんたは、待つだけじゃなーんも起こらんわ」ってね。”いいこと”も”おもしろいこと”も、飢えたトラかオオカミみたいになって、血眼で探さんと見つかりゃせん。
同じことをドラクロワはこの絵で描いたんですよ、「はあ?自由が欲しいだと!では、命懸けで勝ち取れ」って。
そんなこんなで、今回のまとめとしておきます。
ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》
まとめ:この絵は、理想主義ではなく「自己決断の比喩」
《民衆を導く自由の女神》は、単なる「革命賛歌」なんかじゃない。
- 自由を手に入れるには、代償がある
- 代償とは、命であり、仲間であり、自らの信念
- 何より、「その道を選ぶ」という個人の覚悟
この絵は、過去の話じゃなく、今を生きる私たちへの問いかけです。
「あなたが掲げたい旗は何ですか?その旗のために、どこまで進めますか?」
自由とは何か。正義とは何か。
絵の中の女神は、もう何も語らず、ただ前に進みます。
その背中を追うか否かは、今、絵の前に立つあなた自身の選択に委ねられてます。
どうも、最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
また別のところでお会いしましょう。
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